Irish Music



一般的に”アイリッシュミュージック”は”ケルトミュージック”と呼ばれることが多いですが

”ケルト”はアイルランドだけを示す言葉ではないので、あえて”アイリッシュミュージック”と

ここではよびたいと思います。

 

アイリッシュミュージックを聞いたことがありますか? 映画「タイタニック」を

見たかたは記憶にあるでしょう。ジャックがローズを連れ出し、3等の大部屋で

くるくるとダンスをしているあのシーンで演奏しているのが、いわゆる伝統的な

アイリッシュミュージックです。最近はよくCMなどにも使われています。なんとも

懐かしさを感じる音楽・・・それがアイリッシュミュージックなのです。

 

民族音楽は必ず歴史に反映される喜びや悲しみが織り込まれ、民族のアイデン

ティティーを示すものでもあります。アイルランド人は700年という長い間

イギリスの支配下にあり、その屈辱を耐え忍んできました。厳しい生活条件の

中でも自然を愛し前向きに生きてきたのです。彼らがそこで作り上げてきた

音楽は、移民によりアメリカに渡りカントリーミュージックを作りだします。

そして、アフリカンアメリカンの霊歌や哀歌と混ざり合いブルースという形を

生み出します。ブルースはジャズ、ロックなどの原型ですから現在の私たちの

音楽の原型はアイリッシュミュージックなわけです。

 

アメリカで発展していった音楽は海を越えイギリスに舞い戻り流行に

敏感な若者が影響されていきました。ケルトの末裔はイギリス島にももちろん

いますから、その血がどこか懐かしさを呼び起こさせたのかもしれません。

事実、そのような環境の中からアイルランド系

子孫の有名なバンドが誕生しました。それが ”The Beatles" です。リバプール

の人口の約半分はアイルランドからの移民の子孫です。

 

今日、U2が世界で一番有名なアイルランド出身のバンドでしょう。U2の音楽から

アイルランド音楽との接点を見出すのは難しいかもしれませんが歌詞を見てみると

アイルランドの風景が浮かんできませんか?私はアイルランド人らしさをいくつかの

歌に見出しました。ぜひ皆さんも見てみてください。きっと

おわかりになるはずです。

 

 

   アイリッシュミュージックとは一体どんなものなのでしょうか?ここではごく簡単に

説明します。音楽ですから理屈よりは実際に聞かれることをおすすめします。

   

 伝統音楽 

    Singing

       SINGINGという歌形式の音楽では移民の悲話や伝説などが歌詞として歌われています。

     歌詞も本来はゲール語で歌われています。     

  Famous artists: C.Moor, Dubliners, B. Mary, ....etc.

  英語のサイトですが歌詞に興味のある方は,please visit here.

 

    Instruments

        いわゆる楽器です。「タイタニック」の音楽がまさにこれです。

     パブなどでよく演奏されていますが、セッションでやることが主なようです。

     使用される楽器はfiddler(バイオリン) , whistle(笛), flute(フルート), uillean pipe

       (イーリアンパイプ:バグパイプのような形ですが脇に袋を抱えそれを調整

       して音を出す), banjobanjo(バンジョー),guitar(ギター)、アコーディオンなどです。もちろん、

       国章にもなっているアイリッシュハープも使われます。

  Famous Artists: the chieftans, Altan...etc.

  東京でのセッションのスケージュールはこちらからcheck live schedule and places.

 

  偶然の再会 

      2001年の4月に「 Emon Debarra 」というバンドがアイルランドから来日していました。

      たまたま、五反田のグラフトンで飲んでいたときのことです。私は久々に(2,3週間ぶ

      り)にパブに行ったのでうれしくてうれしくて大酔っ払いでした。しかも、12時閉店なの

      に2時過ぎまで・・・・デクラン、まなちゃんごめんなさい。そのとき、彼らはやってきまし  

      た。翌日 グラフトンでセッションがあったため楽器をおきにきたのでした。ふっと・・彼 

      らを見るとなんと・・・・2月末にダブリンの The Oliver St.John Gogarty で見た顔

      がいるではありませんか。名前を忘れてしまったのですが、ギタリスト兼ヴォーカルのその 

      声にききほれ、インパクトのある黒髪の長髪を束ねてひげやら髪やらという毛むくじゃ

      らなお顔(素敵な人なんですよ)が印象に強く残っていて覚えていたのです。一瞬にし      

      て酔いがすっとさめ・・・いや、お酒の勢いもあり話し掛けました。しかし、バンドの名前

      は覚えてない・・・お店の名前も出てこない・・・・頭真っ白ながら" You are from

  Ireland, aren't you? Where are you from?"ときくと・・・”From Dublin!!"みんな酔ってま

      したから元気よく声をそろえて返事してくれました。そこで、"Usually where are you

  playing?(普段はどこで演奏してるの?)"と聞くと"The Oliver St.John Gogarty" とこ

      れまた元気のよいお返事。。。しかし、お店の名前がわからなかったので、ドキドキし

      ながら "It's in Temple bar, isn't it?(テンプルバーにあるところ?)" "Yep, one of

      oldest and famous place(そう、一番古くて有名なところのひとつだよ)"とのお返事。

      ま・・まちがいない・・・でもさらにこんな曲やってたよね???とかCDうってるよね??

      ?などと質問攻めしてしまいました。全員ではなかったにせよ二人はよくレギュラーで

      やっているメンバーだそうで、私が二月にそこでみたことを言うと向こうもびっくり。。。

      地球の反対側で偶然の出会い。いや〜〜〜うれしかったです。翌日のセッションを

      聴きに行くと覚えていてくれました。その中で若手有望といわれているのが今回の

      バンド名になっているFlute奏者Eamonでした。彼の演奏もすばらしかったし,やっぱ

      りギタリストの声が良かった。ただ伝統音楽にしぼってやっていたのが少し残念。

      そのことをたずねると”ここはダブリンじゃないからね。伝統音楽のためにきてるから・・

      ・。」とのこと。ダブリンでは、ウィスキーソングなど流行り曲も交え、お客さんに即興で

      歌を覚えさせ大合唱。すごく楽しかったです。シンギングのほうが私はむしろ好きなの

      で(あのくだを巻いているような男っぽい歌い方がなんともいい!!もちろん、楽器のみ

      も好きですけれどね。)ちょっと残念でした。その後も池袋のダブリナーズに演奏をもう一

      度聞きに行き,「今度はまたダブリンでね。」「いつでもおいで!!」と再会を約束しまし

      た(私の中では・・・)。彼らも本当にいい人たちでEamonもとてもやさしい人でした。

      すっかり彼らの大ファンになりました。テンプルバーのそのパブでは様様なメンバーが

      組み合わさり演奏をしているそうですがとってもおすすめです。場所などはパブページ

      にお店のリンクがありますのでいかれる方は参考にしてください。

 

      

   

Rock and Pops
       

  U2は最も人気があり有名。U2はダブリンの象徴でもあるような感じでした。

       Enyaも有名なシンガーで”ケルト”という言葉を有名にし、幻想的なイメージを言葉に

       もたせることに成功しました。The corrs'sはまさに伝統的音楽とポップスをうまく組み

       合わせています。ポップスといえば、最近のBOYS BANDブームの火付け役である

       Boyzone を忘れてはなりません。また、(あえてBoys Bandとはいわない・・・) ヴォーカル

       バンドのWestlifeも世界的に有名です。日本ではまだあまり認知されていませんが,

       2001年6月4日に日本初公演を果たしました。マライアキャリーにも認められ、共同制作

       をした”Against All Odds"は有名です。ヨーロッパではものすごい人気で1999年に

       デビューして以来7作品連続初登場1位を記録し、その後もほとんど初登場1位を獲得

       し、アルバム売上もプラチナ(100万枚だったかな?)は軽く突破しています。彼らの

      美しいハーモニーはアイルランドの青い、どこまでも広がる空、美しい緑の世界を思い

      起こさせます。10年位前から世界がアイルランドの音楽シーンに目を向け始め、いまや

      Samantha Munba, JJ72, Atomic kittenなどの新人アーティストが誕生しています。

 

       WESTLIFE 

      ちょっとここで私の大好きな WESTLIFE の話を付け足します。2000年たまたまラジオで

      WESTLIFE の プロモーションライブの募集をしていて、何も知らずにだしてみたらあたり

      行く前にCDを聞いてみました。そのとき、いまどきのボーイズバンドとは違うハーモニー

      重視の曲になんともなつかしさを感じました。そして、実際に彼らの歌を生で聞いたときは

      鳥肌がたったほどです。Shane,Kian,Mark(この3名はスライゴー出身)、Bryan, Nicky

      (この2人はダブリン出身。ちなみにNickyの彼女はアイルランド首相のお嬢さん!)の5名は

      平均21歳ながらすばらしい歌唱力とすてきなルックスをもちあわせたさわやかなLADSです。

        

       前回の東京での2日間(両方とも)のライブに行き、さらにファンになってしまいました。

      本当に・・・笑っちゃうくらい・・・アイリッシュなやつらでした。飾らずいつも自然体で、ちゃめっけ

      たっぷりで、時にアイリッシュジョークをとばす。(残念ながらわかっていた人は少なそう・・)。

      当然、彼らの発音はアイルランドアクセントで、アイルランド好きな私にはたまりませんでした。

      ヨーロッパではアリーナ級のライブをやっていますが、日本ではまだ、2000人クラスでなん

      ともラッキー でした。彼らの”My Love" という曲のビデオクリップではモハーの断崖(ドン

      エンガス?・・)、駅(ヒューストンだと思う・・)、ジョージアンスタイルの町並みがしっかりと

      みられます。すごくすてきなのでぜひみてみてください。風景だけでもいい感じです!

      (英語ページのリンクのページで見られます) 
Album westlife
Album westlife

 
     

      



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